X680x0 + Human68k 上で動作する gn について



以下に MS-DOS 版にならって注意事項を記述します。

1.動作環境

現在動作が確認できているのは
	X68000初代 + Human68k Ver3.01以上 + command.x
のみです。X68030 や, TwentyOne.x を組み込んだ環境, fish.x を
command.x の代わりにシェルとして使っている環境等での確認は行っていま
せん。

2.コンパイル環境

コンパイルには, GCC が必要です。XC ではコンパイルできません。
現在確認できているのは(過去のバージョンで確認したものも含む)
	GCC Version 1.22以上 真里子バージョン Based on 1.42
	libc 1.1.29以上
	has Ver3.00以上
	hlk Ver2.29以上
	XC Ver2.1 付属の make
の組み合わせでのコンパイル/リンクです。現在のところ
	GCC Version 1.29 真里子バージョン Based on 1.42
	libc 1.1.32A
	has Ver3.09
	hlk Ver3.01
	XC Ver2.1 付属の make
というのが確認されている中で最新です。また,
	GNU Make version 3.62(X6_12)
でも一応大丈夫ですが, cp.x, rm.x が必要です。
#本当は必要じゃないはずですが,よくわかってません :-<

3.コンパイル

(1)	何らかの方法で全ソースを Human68k 上にコンバートします。
	ソースコードの漢字コードを SJIS に必ず変換します。

(2)	copy mkfiles\human68k\nonet src\Makefile を実行します。
	GNU make を使っている場合は nonetgnu を使って下さい。

(3)	(g)make configur

(4)	configur

(5)	(g)make
	gn.x, gnspool.x が作成されます。

	GCC Ver1.22 未満でコンパイルすると大量の Warning が出ますが,
	signed char と unsigned char の違いで出るもので,動作には(たぶ
	ん?)支障はありません。

詳しくは docs.jp/install を参照下さい。

4.実行

	gn.x, gnspool.x を実行します。

5.メモリの問題

ニュースサーバ上に多数のニュースグループが存在する場合, gn は正常に動
作しなくなる場合があります。以下に,その対策について記述します。

a) gnrc で UNSUBSCRIBE を指定する
	gnrc で
		UNSUBSCRIBE	alt,ba,ca,clari,ddn,finet,pubnet,sfnet,trial
	のように指定することにより,それらのグループがニュースサーバに
	存在しないかのように処理し,メモリを節約することが可能になります。

6.Unix version との相違

gn for X680x0 + Human68k の使用方法は gn for Unix とほぼ同じです。
以下に,相違点のみを記述します。

(1)	環境変数
	HOME, USER/LOGNAME, NAME, HOST が必要です。
	Human68k では大文字と小文字の環境変数は別物になるので注意して
	下さい。

	HOME:	ホームディレクトリ
	USER:	アカウント名
	LOGNAME:USER と同じ
	NAME:	本名
	HOST:	PC のホスト名

	Human68k プロンプトや AUTOEXEC.BAT にて
	set USER=yamasita
	として設定するか, gnrc にて
	USER	yamasita
	のように指定しなければなりません。
	ただし, HOME は gnrc では設定できません。

	テンポラリディレクトリの指定として, TMPDIR に加え TMP, TEMP
	も使えます。優先順位は高い順に TEMP, TMP, TMPDIR です。

(2)	ファイル名の制限
	Human68k ではファイル名の長さが18文字+3文字(先頭の8文字が同じ
	ものは区別されない)に限定されています。
	newsrc-mynntpserver を指定する際には, newsrc-mynntpserve
	というファイルになります。
	# MS-DOS に比べれば全然問題にならないですが :-)
	また、同様に gnrc-nntpserver も18文字を超えた場合は最初の18文
	字が有効です。

	Human68k Ver2.x までは '-' を含んだファイル名を正常に扱えない
	仕様であったために, LHa や tar + gzip で UNIX からファイルを
	転送する時に gnrc-*, newsrc-* や '-' を含んだニュースグループ
	を spool するディレクトリが '_' に変わってしまうことがあります。
	rename するのを忘れないようにして下さい。

	フリーソフトウェアの TwentyOne.x を組み込んだ場合は,ピリオド
	で始まるファイル名なども有効となりますが,現在のところ動作確認
	はできていません。

	記事を保存する時のデフォルトのファイル名は
		Unix:	$SAVEDIR/news.group.name
	ですが,
		Human68k:	$SAVEDIR\news\group\name
	となります。

(3)	起動オプション
	gn に -l オプションはありません。

7.MIME, jnames の使用について

基本的には docs.jp/mime, docs.jp/jnames をご覧下さい。

Human68k 独自の違うところを述べます。

(1)	make libmimekit.a するときには, strcasecmp.o, strstr.o はリンク不
	要ですので $(OBJS) から外して下さい。

(2)	make libmimekit.a するときには Makefile か config.h を直して,
	#define MSDOS をしておいて下さい。

(3)	JNAMES の define では
	#define JNAMES "d:\\gn\\jnames"
	のように, \\ を使ってエスケープして下さい。

なお上記2つともを使える Makefile を mkfiles/human68k/nonetful として
添付しますので参考にして下さい。

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	Aug.23,1996
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オムロン ソフトウェア 技術開発部
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