ハックキットのインストール方法 Ver. 1.1.0 2004/03/20 yasunari @ yamasita.jp Copyright (C) 2004 Yasunari Yamashita. All Rights Reserved. 1. はじめに BUFFALO 提供のシステムを(ごく一部を除いて)使わず、 ハックキットで置き換えてしまう、中級者〜上級者向けの インストール方法を記述します。 BUFFALO 提供のシステムを使用しませんので、ほぼ完全な Vine マシ ンとなります。 インターネット上にある Vine の情報、Vine 向けの書籍の記載が そのまま参考になります。 LinkStation へインストールには、パーティションの切り直し/フォー マットが必要です(玄箱は必要に応じ)。 すなわち、現在 LinkStation に存在するファイルは待避しない限り 消えてしまいますのでご注意ください。 玄箱の場合、あらかじめ玄箱に添付されている CD-ROM から ファームウェアをインストールしておく必要があります。 2.必要なもの (1) Linux マシン LinkStation の HDD を接続してこのキットをインストールするため に、Linux マシンが必要です。 どのディストリビューションでも問題ないとは思いますが、 HD-H160LAN の場合は、big drive に対応した Linux マシンが必要で しょう(未確認)。 (2) 実験用 HDD (必要に応じて) LinkStation の HDD を壊すのが怖い方は、 数GB の実験用 HDD を用意して、インストールしてみると良いでしょう。 3.インストール (1) LinkStation の分解 LinkStation を分解し、LinkStation のマザーボード(?)から IDE ケーブルと電源ケーブルをはずします。 HDD をケースから出してしまうかどうかは接続する PC によります。 IDE ケーブル/電源ケーブルに余裕があれば、フロントパネルを含む コの字型パネルと、本体向かって右側をはずすだけで良いでしょう。 (2) Linux マシンに接続 LinkStation の HDD を Linux マシンに接続します。 以下、セカンダリマスタに接続したものとして記述します。 (3) マウント /dev/hdc1, /dev/hdc3 を任意の場所にマウントします。 例: # mkdir /tmp/root # mount /dev/hdc1 /tmp/root # mount /dev/hdc3 /tmp/root/mnt /dev/hdc1 のマウントがエラーになる場合は、 # mkfs -S /dev/hdc1 # fsck -y /dev/hdc1 を実行してからマウントします。 (4) バックアップ 必要に応じて、/dev/hdc1, /dev/hdc3 のバックアップを取ります。 例: # cd /tmp/root # tar zcvf /tmp/linkstation.tar.gz . あらかじめ共有ファイルを消しておかないと、ディスクフルになって しまうでしょう。 (5) ファイルの吸出し ppc_uartd 関連、カーネルモジュールを吸い出します。 CD-R に収めてある吸出しスクリプト、 getfiles.sh を実行するとよいでしょう。 (getfiles.sh は内容を確認の上実行ください) ppc_uartd 関連が /tmp/ppc_uartd.tar.gz に カーネルモジュールが /tmp/kernelmodules.tar.gz に 吸い出されます。 (6) アンマウント /dev/hdc1, /dev/hdc3 のマウントを解除します。 例: # umount /tmp/root/mnt # umount /tmp/root 実験用に別の HDD を使用される方は、ここで HDD を接続しなおしてください。 (7) パーティションの切り直し 玄箱では、標準で / に 2GB が割り当てられているため、 パーティションの切り直しは必須ではありません。 / が 128MB では足りないので、fdisk 等を使用し、パーティション を切り直します。 私の場合は、 hdc1(/) に 2GB (取りすぎ?)、 hdc2(swap) に元通り 256MB、 hdc3(mnt) に残り全部 としました。 Command (m for help): p Units = cylinders of 16065 * 512 bytes Device Boot Start End Blocks Id System /dev/hdc1 1 262 2104483+ 83 Linux /dev/hdc2 263 295 265072+ 82 Linux swap /dev/hdc3 296 14593 114848685 83 Linux (8) フォーマット # mke2fs -j /dev/hdc1 # mke2fs -j /dev/hdc3 # mkswap /dev/hdc2 (9) Filesystem features の変更 # tune2fs -l /dev/hdc1 # tune2fs -l /dev/hdc3 を実行して Filesystem features: dir_index filetype sparse_super のように dir_index がついている場合は、削除しておきます。 例: # tune2fs -O ^dir_index /dev/hdc1 # fsck -fDy /dev/hdc1 # tune2fs -O ^dir_index /dev/hdc3 # fsck -fDy /dev/hdc3 (10) マウント /dev/hdc1, /dev/hdc3 を任意の場所にマウントします。 例: # mount /dev/hdc1 /tmp/root # mkdir /tmp/root/mnt # mount /dev/hdc3 /tmp/root/mnt (11) インストールキットの展開 インストールキットを収めた CD-R を CD-ROM ドライブにセット、 マウントし、tar で展開します。 例: # mount /mnt/cdrom # cd /tmp/root # tar zxvpf /mnt/cdrom/hackkit-x.y.tar.gz (x,y は、バージョン) (12) 吸い出したファイルの展開 (5) で吸い出したファイルを展開します。 CD-R に収めてある展開スクリプト、 putfiles.sh を実行するとよいでしょう。 (putfiles.sh は内容を確認の上実行ください) /tmp/root 以下に /tmp/ppc_uartd.tar.gz と /tmp/kernelmodules.tar.gz とが展開されます (13) IP アドレス、ホスト名変更 キットの初期状態では、LinkStation に IP address: 192.168.1.6 netmask: 255.255.255.0 default router:192.168.1.1 hostname: linkstation DNS server: 192.168.1.2 が割当ててあります。 必要に応じて、 /tmp/root/etc/sysconfig/network /tmp/root/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0 /tmp/root/etc/hosts /tmp/root/etc/resolv.conf などを修正し、IP アドレス、ホスト名などを変更します。 (14) LinkStation への接続 Linux マシンを shutdown し、HDD をはずし、元通り LinkStation に接続します。 4.実行 (1) 起動 LinkStation の電源をONにします。 問題なく起動するはずですが、、、 (2) login LinkStation に guest でログインします。 guest のパスワードは hack です。 root のパスワードも同じです。 ログイン後に必ずパスワードを変更してください。 (3) swap の設定 もし # cat /proc/meminfo を実行して、Swap: が 0 であれば、 # mkswap /dev/hda2 # swapon -a を実行します。 (4) オプションパッケージのインストール # apt-get update # apt-get grade # apt-get install 必要なパッケージ # apt-get clean 以上。Enjoy!